桃源郷祖谷(いや)の山里

リトリート・温泉文化に関する特別委員会の県外調査2日めは、徳島県三好市の「桃源郷祖谷(いや)の山里」という茅葺き古民家を再生した宿泊施設に伺いました。

三好市は市とはいえ6つの町村が合併してできたということで、徳島県一広い面積に2万人余りの人口しかなく、高齢化率も高く人口減少が進んでいます。

このため、観光産業の振興に力を入れており、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された東祖谷落合集落の文化的価値の高い空き家を改修して宿泊施設にすることに取り組むということになりました。改修には相当費用もかかりましたが、国の補助金なども活用してはじめに3棟、現在では8棟を活用しているそうです。

これらの事業は、アレックス・カーさんという東洋文化研究者の方が、この地域の風景を失われつつある日本の原風景が残っている場所として、とても気に入り、自ら古民家を買い取って改修し、滞在できるようにしたことがきっかけだそうです。

コロナ前には古民家に滞在している人に近所の家庭からお料理をデリバリーするなどの取組みもあり、好評だったとのことでした。

この事業によりコロナ前には年間3000人近くの利用があり、コロナ以降も2000人弱の利用があるとのことで、地域住民の数から考えると、かなりインパクトがあるのかな、と感じました。