鈴鹿山脈竜ヶ岳登山道の導水帯埋設工法
多くの人が歩く登山道では、雨が降るたびにその道が川のようになって削れ、どんどん深くなり、歩きにくくなってしまうため、人がその周りを歩く、それによってさらに道幅が広がり、山の荒廃が進んでしまう、という状況が良く見られます。
そのため、近自然工法においても、水が登山道外に流れるように工夫することが重要とされています。竜ヶ岳登山道の補修では、深くえぐれてしまった登山道の最下部に細かい石を敷き、その上にさらに大きな石を積んで、水がその石の間から地面に吸い込まれるように配置してありました。
使用する石は現地のものを集めて使っていますが、その際、使用する箇所より低いところから上げるようにしており、そうすることによって以前水に流されてしまった石を元の場所により近いところへ戻す意味もあるとのことでした。
また、石を押さえて階段状にするために使用する木材も、表面を焼いて炭化させることにより長持ちするようにするなど、さまざまな工夫をしていました。
このやり方は、手間や資材の確保がかなり必要で、相当なご苦労があるそうですが、多くのボランティアのみなさんの参加があって可能になっているそうです。
現地は当日あいにくの雨でしたが、登山道整備の施工状況の確認は、雨のときにどうなっているかを見るのが大切とのことで、悪天候にも関わらず工事箇所がきちんと保たれていたのを確認することができました。
ご説明と現地へのご案内をして頂いた竜ヶ岳登山道整備の会の藤村さんをはじめ、関係各位のみなさんには、本当にお世話になりました。ありがとうございました。
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