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2017年8月21日 (月)

受動喫煙防止について(後編)

受動喫煙防止に取り組んでほしいとの1本の電話。前編では、タバコが健康に与える影響や経済的な損失について、またタバコを吸うことは本人の意思なのかという点について調べてみました。

後編では、たばこの規制に取り組む世界の状況と、群馬県、太田市の取組状況を見ていきたいと思います。

【たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約の取組】

2003年5月に世界保健総会で採択された「世界保健機関たばこ規制枠組条約」(FCTC)は2005年2月27日に発効しました。この条約が発効するためには40か国以上の加盟国の批准書、受諾書、 承諾書、正式確認書、または加入書が必要でしたが、日本は19番目の締約国となっています。

たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約の歴史」という資料には、さまざまな困難を乗り越えてこの条約が発効するまでの経緯が詳しく書かれており、世界中のすべての人の健康を守るために利害関係や対立を超えて努力する人たちの姿に感銘を受けます。

日本は、この条約が発効するために必要だった最初の40か国の締約国の一つとして、また3年後に控えた東京オリンピックの開催国としてもこの条約の求めている取組をさらに進める責任があります。

そのためには、たばこ規制を進める根拠となったさまざまな研究成果を共通認識とし、規制を妨げている思い込みや不確かな情報を一つ一つ科学的に解明し、啓発し、健康被害を減らしていくことにつなげなければなりません。

タバコの煙による健康被害をもっとも受けやすいとされる子どもたちの健やかな未来を守るためにも、わたしたち大人の勇気ある一歩が必要とされていると感じています。

【群馬県の取組】

群馬県では群馬県健康増進計画「元気県ぐんま21(第2次) 」の中で、平成34年までに

1.成人の喫煙率を12%に

2.未成年者の喫煙率を0%に

3.妊娠中の喫煙を0%に

4.受動喫煙防止対策未実施の施設を行政機関・医療機関で0%に、受動喫煙の機会を有する者の割合を職場で0%に(平成32年まで)、家庭で3%に、飲食店で15%にする

との目標を掲げています。

また、禁煙認定施設を認定し、公表しています。

太田市内では、108の施設が認定されています。

平成27年国民健康・栄養調査では、受動喫煙の機会が最も高かったのは平成23年、平成25年の調査と同様3回連続で「飲食店」でした。また、タバコを吸わない人が受動喫煙を進めてほしいと望む場所についても、「飲食店」がもっとも高い割合となっています。

太田市内における県の禁煙認定施設108施設のうち、飲食店は4施設ですが、もちろん実際には禁煙の施設はもっとあります。

一般の人たちの利用希望に敏感な、民間の飲食店検索サービスでは、すでに検索条件の中に「禁煙(完全禁煙・分煙)、喫煙可、指定なし」などを選べるようになっているものも多く、検索データを分析することによって、根強い抵抗のある飲食店における禁煙推進の影響が推定できるのではないかと思います。

【太田市の取組】

太田市では、「健康おおた21」の中で、世代別に次の目標をかかげています。

こども若者世代
・たばこの健康への影響を知りましょう!

働き盛り世代
・積極的に禁煙を心がけましょう!

高齢世代
・たばこが体に及ぼす影響を考えましょう!

また、具体的施策として、
・成人健康診査後の改善のための支援
・たばこの健康に及ぼす影響についての知識の普及
が挙げられています。

太田市ホームページでは、禁煙を実行する市内在住の20歳以上の人の相談に乗ったりサポートをしたりする「禁煙チャレンジ!」が紹介されています。

太田市の公共施設は平成22年3月から施設内全面禁煙となっています。

【たばこによる健康被害をなくすために】

さきほど紹介した「世界保健機関たばこ規制枠組条約」(FCTC)では、締約国における基本原則として、

①すべての者はたばこの脅威について知らされるべきである

②たばこの煙からすべての者を保護し、タバコの使用の開始を防止し、中止を促進し、支援し、消費を減少させ、性差に応じた危険性に対応する、強い政治的な決意が必要

③たばこの消費を減少させるための対応は、疾病並びに早産による障害および死亡が発生することを予防するために不可欠

④市民社会の参加は目的の達成に不可欠

(FCTC説明書より条約第4条をわかりやすいよう一部抜粋して紹介しました)

の4点を挙げています。

都道府県レベル、および市町村レベルでのタバコによる健康被害を減少させる取組はさまざまで、踏み込んだ対応を行っているところもあれば、ほとんど関心を持っていないのではないかと思われるようなところもあります。

タバコについて知れば知るほど、この4つの基本原則の重要性が実感されます。

多くの市民のみなさんに、タバコについて関心を持っていただき、知っていただき、命と健康を守るために強い意志を持って対策を進めていくべきだと感じました。

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