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2013年10月15日 (火)

鳥獣害対策特別委員会

10月3日、鳥獣害対策特別委員会が開かれました。今回は、午前中に参考人招致を行い、参考人に対する質疑を会派ごとに時間を割り振って行い、午後から委員会審査となりました。

爽風の持ち時間は14分と短いものでしたが、3名の方に質問させていただきました。

はじめに、下仁田町役場の岩井実さんに、先駆的な対策として表彰も受けた下仁田町の取り組みで感じた対策のポイントと、取り組みの前後で被害状況にどのような変化があったのか伺いました。

岩井さんのお答えは、集落ぐるみで話し合い、被害対策に取り組むことが要、ということと、被害額は徐々に減っているものの、耕作放棄地が増えて分母が減っているため、それが対策の効果かどうかという点は分かりにくい、とのことでした。

次に野生動物保護管理事務所の羽澄俊裕さんに、群馬県における鳥獣害対策について、目標をどこに設定し、どのくらいのスパンでどのような工程で進めるべきか、またその進捗管理をどのように行うべきか伺いました。

羽澄さんは、鳥獣害対策は、有害鳥獣を何頭、あるいは何羽とるということは目標とはなりえず、地域のみなさんの不満をどう減らせるか、駆除を含め、農地や林地の防衛を目に見える形にするということが重要であり、鳥獣害対策それのみを単独でなしうるものではなく、人口構造の変化とそれに対応した街づくりの視点から総合的に取り組む必要があると指摘されました。そのうえで、政治的な立場から目標設定をすべきであり、地域活性化のビジョンをつくるという全体のベースがあってそれに被害を減らす部分を加えていくという形で取り組むべきとのご意見でした。

最後に、群馬県猟友会の石関吉幸さんに、狩猟者ごとの捕獲状況や地域ごとの狩猟者数などにばらつきがないか、現状について伺いました。

石関さんからは、猟友会のメンバーは高齢化が進んでおり、若い人もいるけれど仕事があるなどの理由から平日の活動は年齢の高いメンバーが中心とならざるを得ないこと、このため有害鳥獣捕獲への協力には限界があることなどのお答えがありました。

午後の委員会審査では、獣害対策の実績について、鳥獣捕獲対策について、個別被害対策についての3点について質問しました。

獣害対策の実績については、前回の委員会でいただいた資料に平成20年度から24年度の5年間の市町村ごとの獣害対策の実績が示されていたため、そのそれぞれの対策ごとの費用および対策前後の被害額、および対策を実施した後の被害状況について伺いました。

これは、効率的な対策を行うためには、それぞれの対策ごとの費用および効果を検証する必要があるのではないか、という視点から行った質問です。

また、鳥獣捕獲対策については、捕獲奨励金、捕獲経費の算出根拠、適正管理計画の捕獲水準を満たした場合の鳥獣被害への効果について伺いました。

適正管理計画の捕獲水準については、すでにこれを満たす数の捕獲を行っている獣種もありますが、それによって被害の減少につながったかどうかということは必ずしも明確ではない、ということでした。

午前中および午後の質問と答弁から、鳥獣被害に関して効果のある対策をするためには、どのような効果を目標とするのかをはっきりさせて、その目標に応じた対策を行わなければ、十分な効果がある対策をしたという実感は生まれてこない、ということが見えてくると思います。

有害鳥獣の捕獲により積極的に取り組むことは、生態系のバランスを整える、といった意味では重要なことですが、個々の被害、たとえば農地であったり、林地であったり、公園やその他の人の生活圏への侵害や人身被害など、種類はさまざまですが、これらの被害の減少に直接結びつくものではなく、それを目標とするのであれば、被害を受けてほしくない部分を囲うなどのより直接的な防御策を行うことがもっとも効果的なのではないでしょうか。

そのためにかかる費用を、だれがどのように負担するのか、という点も大事な論点です。

最後に、個別被害対策について、被害の範囲をどう想定しているか、地域住民からの相談に応じる体制の現状はどうなっているか、人材育成の新たな体系的な取り組みを行うことにより相談体制はどの程度充実できるか伺いました。

答弁では、被害の範囲は農林業、生活圏の侵害、人身被害、財産被害、心理的な不安などの被害などすべてを範囲として考えていること、地域住民からの相談は、市町村の担当と連携しながら県の出先機関でも行っていること、新しい人材育成に取り組むことでより充実した相談体制としていけるはずとの見解が示されました。

現状では、個々の被害へ迅速かつ効果的に対応するには、なにより専門的な知識を持つ人に現地を見ていただき、被害減少のためにどのような手立てが考えられるかを提案していただくことが、もっとも大切ではないかと思います。

提案された対策をどのように実行するか、また実行された対策の効果がどうだったか、という点もしっかりとフォローしながら、一つ一つの被害について、被害を受けている方たちと一緒に具体的な解決策に向けて取り組んでいく体制を、一日も早く確立してほしいと思っています。

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