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2005年7月21日 (木)

日本国憲法の源流をたどる

_MG_1144沖縄出身のアーティストで、参議院議員の喜納昌吉さん、東大助教授から参議院議員になった藤末健三さん、沖縄選出参議院議員糸数けい子さん、もと朝鮮日報日本支社長で参議院議員の白しんくんさんらが呼びかけ人となって、参議院議員会館の会議室で開催された憲法勉強会「日本国憲法の源流をたどる~作家・星川淳さんを迎えて~」に参加しました。

戦後60年を経て、憲法の議論が盛んになりつつありますが、作家・星川淳さんは著書「魂の民主主義」について、

北米先住民イロコイ人の母権民主制という知られざるデモクラシーの源流をたどり、それがアメリカ建国と合州国憲法におよぼした影響を跡づけることで、戦後日本国憲法が何をどこから受け継いだのかに新しい光を当てます。これまで憲法論議の死角になっていた、“内在する民主精神”の本質を探る一助になるでしょう。洋の東西も南北も超えた人類史の深みへ分け入り、自由と平等の根源に触れる(ソウル・サーチング)という意味で、タイトルを『魂の民主主義』と名づけました。

と語っています。

今日の講演には、国会会期中の合間をぬって、衆参両院の20名ほどの議員も参加し、「ネイティヴ・デモクラシー~戦後民主主義の知られざる水源~」と題し、星川さんが月刊『世界』2000年1月号に寄稿した原稿に加筆したものをもとに、イロコイ人のすぐれた民主制と、それがアメリカの建国や、ヨーロッパの革命に与えた影響、ひいては日本国憲法へも受け継がれる民主主義の源流となったことなどについてお話を聞きました。

イロコイ連邦は、部族間の激しい抗争の続く乱世に現れた「ピースメーカー」という伝説の改革者の粘り強い平和工作により100年近くかけて結成されたといわれているそうです。

ピースメーカーは貞節な乙女が処女懐胎し、娘の不貞を疑うその母親が三度殺そうとしたけれども果たせず、成長した後は平和建設の使命を果たすため石のカヌーでオンタリオ湖をわたり、仇敵の土地で平和を説いたといいます。

ピースメーカーの平和の理念は、「人はみな良心(グッドマインド)を持ち、それを使うことにより人間同士も、地球上の生きとし生けるものすべてとも平和に共存することができる。」というもので、争いも暴力ではなく話し合いで解決できるから、血を血で洗う殺し合いをやめよう、と訴えました。

ピースメーカーが語った、117条からなる「大いなる平和の法」では、

・あらゆる協議への参加に性別や年齢の制限はなく、決定は原則として全員一致であること

・協議の場では意見の対立する二つのグループとその間に立つ中立的なグループの三角構造によって議事をさばき、「ワンマインド」と呼ばれる完全合意に達するまで議論を尽くす入念な協議手順を経ること

・すべてのメンバーが族長に意思を伝えたり、リコール権を発動したりできる直接民主制と代表民主制の巧みな融合

・国民投票、集会の自由、構成各邦の自治、言論の自由、信教の自由など、近代の権利章典に相当する手厚い人権規定

などなど、さまざまな規定を、すでに12世紀の段階で確立させています。

晴れて連邦発足の日、オノンダーガ湖のほとりに五部族の人々を集めたピースメーカーは、五本の矢を手に取ると、一本ずつでは弱いが、五本束ねれば力自慢の男でも折れないことを示し、あらためて連邦の結束を促しました。

処女懐胎といい、この矢の話といい、どこかで聞いたような・・・という感じですが、争いをなくし、平和な世を作ろうとする人の願いはいつの世も、それほど隔たりはないのかもしれません。

このような、イロコイ連邦のあり方は、ヨーロッパでは16世紀ごろから、イギリスのトマス・モア「ユートピア」や清教徒ロジャー・ウィリアムズ、哲学者ジョン・ロックなどに影響を与え、清教徒革命や立法と司法の分立などのシステムに結びつきました。また、フランスの哲学者ジャン・ジャック・ルソーも北米先住民社会を「自由を守り、豊かな恵みを享受しながら・・・いかなる法律も警察も持たずに生きる」と賞賛しています。

18世紀になると、フランクリンやジェファーソンといった建国の英雄たちが、イロコイ人たちとの親交の中で、アメリカ革命と独立宣言に結実する人民主権の共和制国家創出を成し遂げることになります。

また、ヴォルテール、モンテーニュ、モンテスキューといった思想家たちやマルクス=エンゲルスの思想にも影響を与えていたということで、そういわれてみると、わたしもかつて「政治・経済・倫理」という教科を学んだとき、そんなことが書いてあったようななかったような・・・と記憶を刺激されました。

結論が出るまで、何日でも話し合いを続けるという丁寧な合意形成は、現代ではなかなか難しいことですが、それにしても今の日本の政治の場で、「話し合い」というようなものがきちんとできているのかどうか、疑問を感じることもしばしばです。

まちづくり基本条例の検討委員会では、そこまでとはいいませんが、かなり丁寧な議論の積み重ねが続いてきていると思います。

そんなことも考えつつ、とても学ぶことの多かった2時間でした。

_MG_1141なお、写真の青年は勉強会に来ていた各地の選挙で活躍するボランティアです。今後が楽しみですね~(^_^)

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